長引くコロナ禍の影響により、2年連続で祭の規模縮小の判断をする地域も出てきました。「いつになったらできるのか。」と、不安な声を聞く一方で「今できることはなんだろう」と、次の祭のために新しい工夫を考えている声も多く聞くようになりました。
今、お祭のために私たちができることはないだろうか。
今こそ地元の祭の魅力を発信したい。
そんな思いのもと、祭を大切に想う高校生、大学生、社会人の女の子たちで「祭研究女子会」が結成されました。(祭エンジン事務局メンバーも参加!)
日本の祭の魅力を研究したい想いで全国、そして海外からメンバーが集まり、現在20名で活動中です。自分たちの祭での体験、そして様々な立場から祭に関わる方へのインタビューを通して、祭の本質的な価値を学び、魅力を再発見し、発信していくことを目的に活動しています。
今こそ、祭を大切に想う人たちで知恵を出し合い、1つずつ新しいことに挑戦していく時だと感じています。
この記事では、祭研究女子会が取り組む挑戦の第一歩「まつり結び新聞」について紹介します。
祭について考える「まつり結び新聞」
2021年7月、祭研究女子会から「まつり結び新聞」の第1号が発刊されました。
地域の祭の思い出エピソードや、祭のために取り組んでいる活動、そして祭を愛する人たちへのインタビューが記事になっています。多様な視点から「祭」について考え、本質的な価値を発見していけるような新聞を目指して作られました。
また、「まつり結び」という名前には、日本の祭を大切に想う人とご縁が結ばれ、全国の仲間たちと共に未来の祭のために活動していきたい、という願いが込められています。
▼第1号の内容
・獅子舞がくれた幸せと地元への誇り/ささら獅子舞/埼玉県鴻巣市原馬室
・伝統の鬼太鼓と祖父母との思い出/鬼太鼓/新潟県佐渡市
・春日神社オミヤクリーン/春日神社/神奈川県横浜市栄区小菅ヶ谷
・人と地域と繋がる神社清掃、開始しました/飯盛神社/長崎県佐世保市相浦町
・「約束の日」のために日々を大切にする/神輿修繕士 宮田宣也氏
・海外から見た日本の祭 From イタリア
▼PDFファイルでダウンロード
ダウンロードはここをクリック
(※まつり結び新聞は、共感してくださった全国の神社、飲食店、地域施設などで配布しています。詳細については、公式インスタグラムからお問い合わせください。)
祭研究女子会メンバー募集中!
「祭研究女子会」には、全国各地、そして海外在住の有志たちが集まっています。
日本の祭を大切に想う気持ちは同じですが、メンバーの活動動機は様々です。
「地元の祭のために今、自分ができることをしたい。」
「地元の祭がなくなって寂しいから、他の祭は無くならないように魅力の発信を手伝いたい。」
「留学時に魅了された日本の祭の価値を、世界中に発信したい。」
「祭に参加したことはないけど、大人たちが情熱を注ぐ祭ってなんなのか知りたい。」
このような想いを持つメンバーたちですが、住んでいるところも別々なので、実はまだ一度も対面したことがなく、すべてオンラインで活動しています。
岩手、茨城、東京、埼玉、神奈川、新潟、大阪、奈良、愛媛、徳島、長崎、イギリス、イタリア、ギリシャ、クロアチア・・・
お祭への想いでつながる絆が日々各地に広がっています。
(オンライン会議の様子/手書き新聞の名前決め)
▼祭研究女子会とは(まつり結び新聞から抜粋)
“日本の祭が大好きで、祭のことをもっと知りたいと思う学生、社会人、海外メンバーが集まり、研究活動をしています!
女子会が結成したきっかけは、いつものお祭ができない今、地元の祭のために私たちができることはなんだろう?と考えたときのこと。
「地元の祭があんなに楽しかったのは何でだっけ?」「おばあちゃんが祭を大切にするのって何で?」「祭好きな人が全国にいるのって何で?」など、私たちは祭について知らないことがたくさんあることに気がつきました。
「もっと祭のことをちゃんと知りたい!」この一心で、みんなで研究活動を始めました。
そして!乙女心満載の女子たちが発見したお祭の魅力を全国へ届けるために、この新聞ができあがりました。
お祭をもっと身近に感じ、お祭から生まれる豊かさで、みなさんの心が暖かくなってくれたら嬉しいです!“
「私も地元の大好きな祭のために何かしたい。でも何から始めれば良いか・・・」
少し前に祭エンジンにも数件、このような問い合わせがありました。
相談をくれた方も、お祭研究女子会の一員として共に活動しています!
私も入りたい!という方!ぜひ一緒に活動しませんか。
▼こんな想いのある方は是非!
・地元の祭の魅力を発信したい
・祭のプロジェクトに関わりたい
・祭や神社が好き
・日本文化の本物に触れてみたい
▼主な活動内容
・まつり結び新聞の発行(月1回)
・祭の人へのオンラインインタビューに参加(月1〜2回)
神輿修繕士、花火職人、神主、染物職人など
・地元の祭についての紹介プレゼンに参加(不定期)
・祭を次世代へ届けるためのプロジェクトの企画、立ち上げ、運営
など、新しい企画も考案中です!
(オンラインインタビューの様子/神輿修繕士・宮田宣也さん)
いつもの祭がないことは寂しいけれど、同じ想いの仲間たちと祭のことを考え、魅力を研究することはとても楽しく、祭の日があるから日常が充実することを実感しています。
そして、このメンバーで一緒に祭に参加できる日のことを考えると、ワクワクが止まりません。ハレの日とケの日の関係が、毎日を豊かにしてくれるというのは、こういうことなのかなと感じています。
どうか、まつり結び新聞がたくさんの人の手元に届き、祭がもっと身近なものになり、みなさまの日常の豊かさにつながっていきますように。
▼祭研究女子会についてのお問い合わせや新聞の感想は、公式インスタグラムからご連絡ください♪
祭研究女子会Instagramアカウント(@matsuri_joshikai)
これからも祭研究女子会メンバーみんなで力を合わせて活動を続けていきますので、応援よろしくお願いします!
(Text by 伊藤 里加子/祭エンジン事務局)