「祭」STORY
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長崎県佐世保市
佐世保出身デザイナーの南新太郎さんと飯盛神社神主の松瀬弘喜さんが未来に届けたいもの。「平戸神楽を地元の誇りとして皆で大切にしていきたい。」
東京で長年デザイナーとして働き、今は独立して生まれ育った佐世保で地域を盛り上げる活動に日々奮闘している南新太郎さん。
デザイナーとして社会的に意味のある役割を全うしたい、苦労するなら地元のために、とUターンを決めたといいます。
今は佐世保活性化のための企画を自ら立ち上げ、商品制作などに取り組んでいます。
祭の青年会にも所属し活動する中で『平戸神楽』の真剣を咥えた迫力ある舞に魅了され、この文化を途絶えさせず次世代に残したいという想いが生まれました。
佐世保市相浦町 飯盛神社の禰宜、松瀬弘喜さんは、国指定無形重要民俗文化財『平戸神楽』の神楽師です。
平戸神楽とは旧松浦藩である平戸、松浦、佐世保の3地域で、この地の神主が舞った神楽のこと。今でもこの地域で代々引き継がれており、松瀬さんは飯盛神社を中心に担当しています。
舞の中での怪我をした時「自分は舞うだけでなく、この文化を世の中に広めていかなければ。」と強い使命感にかられ、記録した映像のYouTube発信を始められました。魅力をどう発信していくと良いか、日々模索されています。
南さんは、長年佐世保に住む方でも平戸神楽を知らない人がいる状態に危機感を持っています。
「平戸神楽は一度途絶えると復活させることができない。子供達にとって地元に対する誇りになり得るものが失われてはならない。」
少子高齢化が進み、飯盛神社では参拝客やご祈祷の機会が減り、祭が縮小。神楽を行う資金が地元の寄付で賄えず、祭で神楽をやらない地域も増えてきました。
この伝統を維持するためには、地元の人から大切にされる存在になることが必要だと松瀬さんはいいます。
他地域の方から興味をもってもらい、注目を集めることが打開策になるのでは、と祭エンジンへの参画を決めました。
飯盛神社に応援が集まり、各地で舞うことができれば、住民の方が直接平戸神楽に触れられます。
「子供の時に約500年の伝統文化に触れることができれば、大人になっても忘れない地元の風景として記憶に残る。」
南さんは、佐世保の未来を担う子供達が地元の伝統に触れる機会を作ることから始めたいと話します。
その先に、一年に一度100人規模の場所で夜神楽を舞う、という松瀬さんの夢があります。
平戸神楽を楽しみに全国から人が集まってくれるように頑張りたいと話していました。
自分たちをハブとして佐世保に対する誇りとそれを守っていきたい想いが全国から集まれば、素晴らしい景色や伝統文化を未来に繋げていくことができると、2人は信じています。
「まずは、佐世保に住んでいた人や興味のある人達とのつながりを作るところから始めていきたい。」
一緒に佐世保を盛り上げてくれる方と地元の仲間たちでコミュニティを作り、共に未来を考え、活動していけることを楽しみにしています。
返礼品として、実は知られていない長崎県佐世保の絶品の海産物をご用意しました。
佐世保は対馬海流によって豊富なプランクトンが流れるため、様々な種類の魚介がたくさん獲れる場所です。
九十九島牡蠣を全国に広めた、佐世保の海を知り尽くす漁師・田渕次郎さんが収穫した海の幸をご自宅にお届けします。